1月15日の給食で「松風焼き(まつかぜやき)」を食べました。

松風焼きは「おせち料理」のひとつで、鶏ひき肉を味噌で味付けし、上にけしの実やゴマをふって焼いた和風ハンバーグのようなものです。

今回はこの「松風焼き」の名前の由来について紹介します。

松風焼きの「松風」は能の「松風」という話に由来します。(諸説あります)

昔、平安の時代に在原行平という男性が松風という娘と須磨の浦という場所で恋に落ちました。ところが、行平は都に帰らなくてはならなくなりました。松風は行平がもう帰って来ないと知りながら、須磨の浦の一本の木を行平だと自分に言い聞かせたそうです。

この様子を「松風ばかりで(須磨の)浦さびし」と表現しました。

一方この料理ですが、表面はけしの実やゴマで飾ってありますが、裏(浦)には何もついていなく寂しいものです。そこから、裏(浦)さびしい=「松風」と命名されました。

ではどうしてお正月にそんなさびしい料理を食べるのでしょうか?

それは「裏が無い」=「かくし事がなく正直な様子」を表すからです。今年一年、悪いことをせず、真っ直ぐに生きていきましょうとの思いが込められています。