第59回社会福祉セミナー 社会福祉の申請主義を考える-「攻めの福祉」の可能性- 主催 公益財団法人鉄道弘済会 後援 社会福祉法人全国社会福祉協議会 家族やコミュニティの変容、格差と貧困の拡大、生活課題の多様化・複雑化等を背景として、サービスの縦割りやケアにおける家族主義等、これまで社会福祉制度が前提としてきた仕組みや考え方の見直しが進められている。こうした中で、特に近年、申請主義をめぐる問題についての議論が高まっている。 申請主義とは、サービスの利用に本人や家族からの自主的な申し出(申請)が必要であることをいう。申請主義に基づくサービスの利用においては、利用者が自分自身の問題について理解した上で、必要なサービスを選択・決定し、その利用希望を表明することが求められる。しかし、そもそも制度・サービスの存在やその利用方法を知らない人、困難や生きづらさを抱え、自ら声を上げることができない状況にある人、「自助」や「自己責任」が強調される中で、支援を求めることをためらう人は少なくない。そうした人々に必要な支援を届けるため、従来の「受け身の福祉」「待ちの福祉」から、「打って出る福祉」「攻めの福祉」への転換が求められている。 一方で、上記のような申請主義をめぐる問題を解消するための方策については、十分な議論がされているとはいえない。申請が難しい状況にある人々にも対応できる「攻めの福祉」とは、具体的にどのような内容や仕組みを伴うものになるのか、それを構築していく際の課題は何か等について、現場実践の状況を踏まえながら考えていく必要がある。 本セミナーでは、社会福祉における申請主義をめぐる問題と「攻めの福祉」の可能性について、多様な立場からの問題提起や先駆的な実践事例を基に、学び議論する機会としたい。 期日 2023年7月8日(土曜日)、9日(日曜日) 定員 600名(定員になり次第締切) 受講料 無料 申込締切 2023年6月22日(木曜日) 開催方法 Zoomウェビナーを使用したオンライン開催 申込方法 鉄道弘済会ホームページよりお申し込みください https://www.kousaikai.or.jp/news/detail/ 以下、敬称略 プログラム 7月8日(土曜日) 10時10分から10時30分 開会主催者挨拶、諸注意 10時30分から12時30分 基調対談 「攻めの福祉」の可能性 語り手 作家 活動家 一般社団法人反貧困ネットワーク世話人  雨宮 処凛 あまみや かりん 聞き手 武蔵野大学人間科学部教授 木下 大生 きのした だいせい 12時30分から13時30分 休憩 13時30分から16時 講座1 社会福祉と申請主義をめぐる問題の今 本講座では、現場実践に根差した政策提言を行っている方々からの報告をもとに、社会福祉における申請主義をめぐって、実際の支援においてどのような問題が起きているのかについて論点を整理する。そしてそれらの問題を解消・緩和していくにはどのような方策や手法があり得るのか、特に、自ら支援を求めることが難しい人々へのアウトリーチの可能性について議論を深めたい。 NPO法人Social Change Agency代表理事 社会福祉士 横山 北斗 よこやま ほくと 認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい理事長 内閣官房孤独・孤立対策担当室政策参与 大西 連 おおにし れん こども家庭庁長官官房EBPM推進室・参事官補佐 可知 悠子 かち ゆうこ コーディネーター 武蔵野大学人間科学部教授 木下 大生 きのした だいせい 16時から16時10分 事務連絡等 プログラム 7月9日(日曜日) 9時50分から10時 諸注意 10時から12時30分 講座2 海外との比較で考える「攻めの福祉」の可能性 社会福祉における申請主義をめぐる問題について、海外ではどのように議論されているのだろうか。本講座では、カナダ、イギリス、フランスの3か国を取り上げ、各国における申請主義をめぐる問題について整理した上で、問題解消のために自治体福祉行政や民間団体ではどのような取り組みがなされているのかについてご報告いただく。諸外国の事例から、日本における「攻めの福祉」の実現に向けた示唆を得たい。 トロント大学大学院社会学部博士課程 オンタリオ州認定ソーシャルワーカー  二木 泉 にき いずみ 岩手県立大学社会福祉学部准教授 日野原 由未 ひのはら ゆみ 佛教大学専門職キャリアサポートセンター専任講師 佐藤 順子 さとう じゅんこ コーディネーター 立教大学コミュニティ福祉学部教授 木下 武徳 きのした たけのり 12時30分から13時30分 休憩 13時30分から16時 講座3 「攻めの公助」の事例に学ぶ -自治体福祉行政における挑戦- 近年、自治体福祉行政の中では、課題を抱える世帯に積極的にアプローチする動き(アウトリーチ)もみられるようになっている。本講座では、このような「攻めの公助」とも呼べる自治体福祉行政によるアウトリーチの事例をもとに、社会の要請に応えられる「公助」のあり方について展望したい。 座間市福祉部参事兼福祉事務所長兼地域福祉課長 林 星一 はやし せいいち 港区保健福祉支援部高齢者支援課高齢者福祉係長 藤田 智 ふじた さとし 伊賀市役所健康福祉部医療福祉政策課主幹 二階堂 樹 にかいどう たつき コーディネーター 明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科専任教授 岡部 卓 おかべ たく 16時から16時10分 事務連絡等 開催にあたってのお願い及び注意事項 質問はZoomウェビナー画面より受け付けます。すべての質問にはお答えできません。あらかじめご了承ください。 受講に必要な機材(PC、スマートフォン、タブレット等)とインターネット環境をご用意ください。視聴に伴う通信料等は受講者負担になります。また、通信環境によっては動画の乱れが生じる場合があります。インターネット接続に関する不具合、お問い合わせ等には対応できかねます。あらかじめご了承ください。 本法人の許可なく、資料の一部およびすべてを複写、転載、または配布、印刷等し、第三者の利益に供することを禁止いたします。また、配信画面の録画、録音および撮影等は固くお断りいたします。 本セミナー当日にTwitterで「#(ハッシュタグ)社会福祉セミナー」をつけ、感想等ご投稿いただけますと幸いです。 受講申込の際にお預かりする個人情報は、本法人のセミナー事業等のご案内にのみ使用いたします。 問い合わせ先 公益財団法人鉄道弘済会 「社会福祉セミナー」係 電話 03-6261-2790  ファックス 03-3815-8978 メール fukushi-seminar@kousaikai.or.jp