以下、敬称略 講師紹介 基調鼎談 はたもと ゆうすけ 同志社大学政策学部教授 慶應義塾大学法学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(公共政策学)。山口学芸大学、山梨県立大学、同志社大学准教授等を経て、2018年より現職。専門は社会政策学。社会福祉士・精神保健福祉士国家試験試験委員、京都府国民健康保険運営協議会会長等。著書に『再帰性と社会福祉・社会保障-「生」と福祉国家の空白化-』(生活書院、2008年)、『新版 社会福祉行政-福祉事業所論から新たな行政機構論へ-』(法律文化社、2021年)、『これからの福祉政策-ローカルの視点から考える-』(共著、有斐閣、2024年)等。 てらもと あきひさ NPO法人IL&Pアシスト理事長、介助者 東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程修了。1990年代半ば頃より、知的障害のある人の権利主張の活動や、自立生活の支援を行って(おこなって)きた。共著に『ズレてる支援!-知的障害/自閉の人たちの自立生活と重度訪問介護の対象拡大-』(生活書院、2015年)、論文に「移動と抵抗―小田さんの話-」(『障害学研究20 障害学の展開-理論・経験・政治-』(明石書店、2024年)等。 みつい さよ 法政大学社会学部教授 2003年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会学)。2004年より法政大学社会学部専任講師(2014年より現職)。専門は社会学。主著に『知的障害・自閉の人たちと「かかわり」の社会学-多摩とたこの木クラブを研究する-』(生活書院、2023年)、『ケアと支援と「社会」の発見-個のむこうにあるもの-』(生活書院、2021年)、『はじめてのケア論-新たなケアと支援のしくみをつくるために-』(有斐閣、2018年)等。 講座1 かわむら がくと 立教大学コミュニティ福祉学部准教授 日本福祉大学大学院福祉社会開発研究科博士後期課程修了。博士(社会福祉学(しゃかいふくしがく))。専門は地域福祉、居住福祉。沖縄県庁、健康科学大学、大分大学を経て、2021年4月より現職。社会的孤立や生活困窮の問題に関心を持っており、こうした問題が先鋭的に現れ、一部ではスティグマ化も指摘されている大規模な公営住宅団地に焦点を当て、質的調査・量的調査を行いながら地域福祉実践のありようを研究してきた。 おおば しんいち 社会福祉法人北翔会(ほくしょうかい)理事長兼総合施設長 1974年大学卒業後、北海道職員となり、児童相談所(児童福祉司、所長)に長く勤務。退職後の2010年より公益財団法人鉄道弘済会(てつどうこうさいかい)札幌南藻園長(さっぽろなんそうえんちょう)として勤務、2018年から同園参与。2016年より社会福祉法人北翔会(ほくしょうかい)理事・評議員に就任し、2020年より同法人理事長。札幌南藻園長(さっぽろなんそうえんちょう)就任後からは全国児童養護施設協議会副会長等を担っている。 あきやま くれハ NPO法人場作りネット理事、「やどかりハウス」コーディネーター 1984年東京都生まれ。青年期には、南インドの先住民の村に滞在したり、日雇い労働者の街・山谷で簡易宿泊所の女性たちと寝食を共にした。2012年から2023年まで、国立病院機構小諸高原病院で精神障害者の地域移行支援と当事者活動に取り組み、2019年から現在にかけて、場作りネットにて制度では助けられない人々の声を頼りに、文化施設を生かした場作りに仲間と共に取り組む。長野県上田市で「のきした」「やどかりハウス」等を運営。精神保健福祉士、公認心理師。 あらい ゆうすけ NPO法人サンカクシャ代表理事 1989年埼玉県生まれ。約13年前より、ホームレス支援や子どもの貧困問題に関わり始める。生活保護世帯を対象とする中学3年生の学習支援に長く関わっていたが、高校に進学しても、高校中退・妊娠出産・就職でつまづく子どもや若者に多く出会ってきたことから、サンカクシャを立ち上げた。サンカクシャでは、15歳から25歳前後までの、親や身近な大人を頼れない若者の「居場所」「住まい」「仕事」の3つをメインに支援している。 講座2 ほった さとこ 慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科教授 東京大学社会科学研究所特任准教授、ユトレヒト大学訪問教授等を経て2017年4月より現職。博士(国際公共政策)。認知症未来共創(きょうそう)ハブ代表。社会保障審議会(介護給付費分科会及び福祉部会)、認知症施策推進関係者会議等において委員。一般社団法人人とまちづくり研究所代表理事、NPO法人日本医療政策機構理事、一般社団法人コード・フォー・ジャパン理事等。 おおごだ まこと おおごだ法律事務所代表弁護士 1977年静岡県生まれ。先天性緑内障により12歳で失明する。2006年、司法試験に合格し、2007年弁護士登録。全盲で司法試験に合格した日本で3人目の弁護士になる。著書『全盲の僕が弁護士になった理由-あきらめない心の鍛え方(きたえかた)-』(日系BP社、2012年)は、2014年ドラマ化され大きな反響を呼んだ。 さかもと すすむ NPO法人里親ひろばほいっぷ理事 産まれてすぐに乳児院に入所し、児童養護施設を転々としながら小学1年生の夏に里親家庭に措置される。20歳まで里子(さとご)として過ごし、2016年に養子縁組をする。2022年に里親登録し、現在はファミリーホームの養育者として、母と一緒に4名の里子(さとご)を養育している。2022年から現職で活動している。 わくい みちる 一般社団法人社会的包摂(ほうせつ)サポートセンター相談支援コーディネーター 行政職員(福祉現場で勤務)、NPO法人のケアマネジャー、非営利団体の地域福祉事業担当職員、電話相談のコーディネーター等を経て、支援者支援事業、相談や支援現場の人材育成事業に携わりつつ、現在に至る。私生活ではDV被害とうつにより、生活保護制度を3年半利用。その間にシングルマザーとなる。著書に『生活保護とあたし』(あけび書房、2012年)等。 記念講演 いがらし だい 作家 1983年宮城県塩竈市生まれ。耳のきこえない両親を持つ「コーダ」として生まれ育つ。2020年に作家デビュー。2024年9月、『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』(幻冬社(げんとうしゃ)、2021年。その後、『ぼくが生きてる、ふたつの世界』と改題(かいだい)し文庫化)を原作とした実写映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」が公開される。 問い合わせ先 公益財団法人鉄道弘済会 「社会福祉セミナー」係 電話 03・6261・2790 ファックス 03・3815・8978 メール fukushi-seminar@kousaikai.or.jp